日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2024年3月13日話し上手になるために、話す目的を意識しよう!

 

★何のために話すのか


私たちが普段、話をしている中で、ほとんど意識していないことがあります。

それは、何のために話すのか、ということです。

 

例えば、雑談をしていて、ある友だちが

「私、セロリが苦手なの~」

と言った時、Aさんが

「え~!? どうして~、美味しいのに~」

と言うことがあります。

Aさんは、なぜ「美味しいのに~」と言ったのでしょうか。

 

また、部下が書類に記載ミスをした時、上司が

「どうして君はミスばっかりするんだ!」

と部下を怒鳴りつけることがあります。

この上司は、なぜ怒鳴ったのでしょうか。


★人は感情的に話してしまう


1つ目の例のAさんも、2つ目の例の上司も、自分の感情が赴くままに話したため、このような発言をしたのです。

人間は感情の生き物なので、その時の感情に任せて話してしまうことはよくあることです。

しかし、この話し方はどういう結果をもたらすでしょうか。

 

Aさんに「美味しいのに~」と言われた友だちは、きっと

(あなたは美味しいと思っているでしょうけど、私は嫌いなの。どうしてわかってくれないのかな・・・)

と思い、Aさんの発言を快くは受け取れないでしょう。

また、上司に怒鳴られた部下は、

(私だってしたくてミスしているわけじゃない。反省しているんだから、何も怒鳴らなくてもいいじゃないか!)

と、やはりいい気持ちではなかったはずです。

このような話し方をしてしまったために、Aさんも上司も、友だちや部下との人間関係を悪くしてしまった可能性があります。

では、どういう話し方をすればよかったのでしょうか。


★話す目的を意識する


そのポイントは、話す目的を考える、ということです。

私たちは普段意識していませんが、話には必ず目的があります。

例えば、Aさんと友だちの雑談は、お互いの人間関係をよくする、という目的があります。

この目的を意識すれば、相手の気分を良くするような話の仕方を心がけるようになるでしょう。

 

友だちが「私、せロリが苦手なの~」と言った時、Aさんは、

「ああ~、苦手な人、多いよね~。私は好きなんだけどね~」

と、相手が苦手だということを最初に受け入れるように話せば、お互いに楽しく雑談が続けられたことでしょう。

そして、Aさんと友だちの人間関係を悪くすることもなかったでしょう。

 

また、2つ目の例の上司が部下に言いたかったことは、部下に二度とミスを起こさないようにして欲しい、ということだと思います。

この目的を意識すれば、

「期日通りに資料ができたし、文章もわかりやすいね。ただ、数字の見直しをキチンとしないと、今回のようにお客様に迷惑をかけるからその点、注意してもらいたい」

と、冷静に話ができたことでしょう。

この話し方だと、部下は気分を害することもありませんし、今後、何を注意せねばならないかがわかって、ミスをしなくなる可能性が高まります。


★話すことは考えること


私たちは、話した後、どういう状態になるのかをよく考えずに話してしまうことがよくあります。

その結果、言いたいことがきちんと伝わらなかったり、人間関係を損なってしまったりしてしまいます。

そうならないために必要なことは、話す前に考える、ということです。

上で述べたように、まず話す目的を考えましょう。

次に、その目的実現のために、何を言うべきなのかをしっかりと認識しましょう。

そして、言いたいことを相手に受け入れてもらうために、どういう話し方をすべきか、考えましょう。

 

面倒くさいと思うかも知れませんが、私たちは話すことで情報を伝達したり、意思疎通を図ったりしています。

話し方一つで、情報や意思がきちんと伝わったり、伝わらなかったり、誤解されたりするのです。

その大切な『話す』という行為を、私たちはともすれば、軽く考えがちです。

ぜひ話す前に、まず話す目的を考えてください。

 

★話し方教室を受講しましょう!


日本話し方センターの話し方教室では、上に述べた、目的を意識して話すということを、スピーチ実習を通して身につけていただいています。

その結果、受講された方から、

  • 上司から「話がわかりやすくなったね」と言ってもらえた

  • 人間関係が良くなって以前より明るい職場になった

  • 雑談への苦手意識がなくなった


など、嬉しいコメントをいただいています。

是非「受講者の声」をご確認ください!
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